【保存版】世界一周や長期の海外旅行にマストな10の準備
世界一周をしてから、自分の中の世界が大きく広がった。生活の知恵もずいぶん身についたし、見たいものがあれば見るための算段をうまく立てれば良いし、何よりも、自分が幸せに感じるポイントを深く理解できるようになったことが大きい。一方、「海外での生活には危険が付きもの」は平和ボケした我々日本人にとって避けられない事実だ。
感動が大きく 学べることも多い世界一周だが、準備を怠れば余計にお金がかかってしまったり、身体の安全を守れないなら本末転倒だ。やりすぎなくらいの準備が大切だろう。それをふまえて今回は、世界一周をする前に必ずしておかなければならない準備事項を紹介しようと思う。
一応、自己紹介を。
- 1年半前、世界一周を決意。とは言ってもそれまでに海外はほぼ行ったことがなく、英会話は全くできなかった。
- 約3か月の準備期間を経て、セブ島へ2か月の語学留学へ。留学終了後、そのまま世界一周バックパッカー1人旅を開始。
- 日本では考えられない危険も体験したりしながら、10か月で30カ国約70都市を訪れ、帰国。
それでは、世界一周に出る前の準備事項を1から紹介していく。基本的には時系列に沿って説明しているので、上からタスクを解消していけば良い。
1.日程とルートを決定する
当然初めにやっておくべきことだろう。
出発日を決める
出発日を先に決めておくことで、
- 準備にどれだけの期間を割けるのか
- どのペースで貯金をすれば良いか
が明確になる。ぼくの場合、世界一周をすると決めてから出発日までの期間は3か月だった。他と比較すれば準備に割いた時間は短い。しかし、最短時間で効率の良い準備を心がければ3か月で十分なはずだ。
ルートを決める
海外旅行に慣れていない人や、海外スポット情報に詳しくない人にはかなり難しいだろう。しかしこれは調べるしかない。ネットでも書籍でも詳しい人に聞くでもなんでもいいだろう。旅に出てしまえば、次の行き先なんて簡単に変わるし、旅人たちのリアルな意見も簡単に耳に入る。あまり力を入れすぎるところでもないように思える。
以下では、ぼくなりのルート決定手順を書いておく。
- 気になる国やスポットをリストアップする(いくつでも良い)
- リストアップしたスポットの見頃・シーズンがいつなのかを調べる
- A(絶対行きたい)、B(まぁまぁ行きたい)、C(行けたら行きたい)に分類する
- 時期と優先度を考慮しながらおおまかなルートを決定する
注意点は"おおまかで構わない"ということだ。前述したが、初めに決めたルートは必ずと言って良いほど変わる。初めの2,3カ国と、絶対行きたい場所にグッドタイミングで行ける算段が立てれば十分だ。
当ブログでもおすすめな海外旅行先についての記事を書いているので良ければ参考にしてほしい。
2.予算を作成して貯金をしておく
予算に関しては、完璧なものを立てれる可能性は小さいのであまり時間を取りすぎるのは良くない。だが、どれだけ使って良いかということを分かっていなければ、行きたいところに行けないまま帰国しなければならないことも考えうる。
おおまかな目安として、1年で準備費用合わせて200万円くらいが平均だろう。せめて150万円は貯金しておきたい。根気があれば旅をしながらネットでお金を稼ぐことは可能だが、備えがあるに越したことはない。
世界一周の総費用と節約方法は別記事に詳しくまとめている。
3.パスポートを発行する
パスポートがないと航空券を予約できないので、早めに申請しておこう。申請は各都道府県の申請窓口で可能。詳しくは外務省のHPで確認した方が良い。
→パスポートの申請から受領まで(初めてパスポートを申請するとき等の例) | 外務省
パスポートを既に持っているが残存期間が1年未満の方や査証欄の余白が少ない方は、切替発給や増補をしておく必要があるので確認しておこう。詳しいことは公式に任せたい。
→国内及び国外でパスポートに関する申請手続きに通常必要な書類 | 外務省
4.予防接種のスケジュールを調整する
身体の安全のためには予防接種は欠かせない。ぼくを含めて、旅人のリアルな意見は参考になることも多いが、無責任な情報もかなり多いので、予防接種に関してはかなり慎重に情報収集をした方が良い。
海外旅行者のための感染症情報は厚生労働省検疫所のページが信頼できる。
このページによれば、旅行者の予防接種候補は以下の7種類である。この中から条件に当てはまるものを接種すれば良い。
予防接種の種類によっては、数回(2~3回)接種する必要のあるものもあります。海外に渡航する予定がある場合には、なるべく早く(できるだけ出発3か月以上前から)、医療機関や検疫所で、接種するワクチンの種類と接種日程の相談をしてください。
このページである程度の知識をつけた後は、医療機関に相談しよう。トラベラーズ向けの相談窓口を設置している医療機関やトラベルクリニックもあるので近所の情報を詳しく調べてみると良い。
接種するものによって変わるが、複数回受けなければならない場合があるので遅くとも3ヶ月前には医療機関に相談するべきである。
5.日本を出国する航空券を予約する
航空券予約はSkyscannerが便利である。必ずスマホアプリをインストールしておこう。以下は航空券を取る際の節約術と注意点だ。
- 日が近くなるにつれて航空券の料金が上がることが多い。日程が決まっているのであれば早めに予約しておくことを推奨する。
- 最終目的地への航空券より、航空券を2枚以上に分けた方が安くなる場合がある(ex.日本→ニューヨークの直行便より、日本→トロント+トロント→ニューヨークの方が安いなど)。バックパッカーは時間に余裕のある場合が多い。料金が安くなって、行く国・都市が増えるならメリットの方が大きいのではないだろうか。
- 国によっては、片道航空券だけでは入国させてくれない場合があるので注意しよう(期限を超えての滞在を防ぐため)。特にアメリカやニュージーランドは厳しい。アメリカへ片道航空券で入国する方法やニュージーランドへの入国および乗り継ぎ - 出入国や乗り継ぎに必要なものなどを参考にすると良い。
6. ビザを取得する
最低限の時間と労力で準備をするならば、これに関しては条件がある。
- 大使館に簡単に行ける
- 初めに行く国にビザが必要
要するに、日本でわざわざビザを取るのが必須orメンドウではない場合だ。ぼくは日本でビザを取得しなかった。もちろん海外の大使館でもビザは取得可能だからだ。
幸い日本のパスポートはビザなしで入国できる国が多く、ビザが必要な国といえばインドやミャンマー、ブラジル、ロシアなどが有名だろうか。今一度、自分の旅のルートにビザが必要な国が入っているかどうか確認しておこう。
「要査証」と書かれていても、滞在日数によっては不要の場合もあるし、国境や空港で申請できる"アライバル(到着)ビザ"でも良い場合など国によって変わるのでよく調べておこう。調べた情報はExcelやNumberにまとめてEvernoteに保存しておくと良い。
ビザの発給までに必要な期間は申請日から5〜7営業日が目安だが、何らかの理由で審査が必要になる場合は1ヶ月以上かかることがある。本記事でも、ビザの取得に十分な余裕を持っておくために優先度を上げている。
7.クレジットカード・国際キャッシュカードを発行する
これはずいぶん奥が深い。日本で使いやすいものと海外旅行中に使いやすいものは異なるので、よく調べる必要がある。ぼくは楽天プレミアムカード(MasterCard)と三井住友VISAカードのクラシックカード(VISA)とジャパンネット銀行の国際キャッシュカード(VISA)を持っていたが、他にも持っておくべきだったと後悔している。
カードの発行には数営業日かかる、また、利用実績がないと限度額の引き上げ等の手続きができないことがあるので、できるだけ早めに発行しておいた方が良いかと思う。
8.海外旅行保険に加入する
身体の安全のためであり、高いお金がかかるので時間をかけてでも最高の選択をしたい。ぼくは楽天プレミアムカードに付帯する海外旅行保険とグローブパートナーという保険会社の海外旅行保険を組み合わせた。個人的には、金銭面と保障内容のトレードオフの最適解だと思っている。
海外旅行保険については近いうちに別記事に詳しくまとめる予定。
9.役所などの手続きを済ませておく
少々メンドウではあるがしておかなければならない。手続きは大きく分けて4つ。条件に合わせて取捨選択してほしい。すべて当日中に完了するものばかりだ。
- 海外転出届の提出
- 国外運転免許証の取得
- 国際学生証の取得
- 携帯プランの変更or解約
1つずつ順に説明する。
海外転出届について
1年以上海外にいる場合は住民票を抜くことで金銭面のメリットを受けることができる。
具体的には、
- 住民税免除
- 国民健康保険の支払い義務免除
- 国民年金が任意加入に
詳しくは世界一周行くなら住民票は抜いて行くべし。※海外転出届を出すメリット3つや【海外転出届】世界一周で住民票を抜いて行くメリットとお金の話などの記事が参考になる。
国外運転免許証について
必須というわけではないが、免許を持っていれば、旅の濃度が高くなるだろう。高いツアーに参加せず、出会った旅人とレンタカーで観光するのもおもしろい。
運転免許証を持っているなら、住んでいる地域の警察署か免許センターで当日に取得可能だ。有効期限は1年で発行手数料は2400円。各都道府県の国外免許証のページを確認しよう。
国際学生証・国際青年証について
ユネスコ承認の身分証明書で、世界各国の観光地や公共交通機関で割引が受けられる。31歳未満なら学生でなくとも、同じ特典を受けられる国際青年証を取得可能だ。
発行は大学生協などで直接発行するか、郵送を選択できる。発行手数料は税込1750円(郵送の場合は諸々込みで2300円)であるが、割引を受けることで簡単にペイできるので発行しておくと良い。
携帯プランの変更・解約
日本にいない間の携帯代は無駄である。必ず解約するか、1番安いプランに変更しておこう。詳しくは各携帯会社HPで調べてほしい。
10.旅アイテム・アプリを準備する
ここまでの準備を完了して出発まで1ヶ月以上あれば、もう余裕である。あとは本当に必要なアイテムやアプリなどの環境を準備してバックパックやスーツケースに詰めるだけだ。
旅アイテムは必要最小限に。
旅に慣れていないのであれば、荷物をたくさん持って行きたくなるだろう。だがしかし、使わないのに大きくて重い荷物に嫌気がさし、途中で処分することになるはずだ。LCCでも預け入れ荷物の別料金がかかるに違いない。
それらを解消するメソッドを考慮しつつ、バックパッカー向けに荷物を厳選した記事があるので参考にしてもらえればと思う。
海外長期旅行に必要なスマホアプリ
スマホアプリはたくさんインストールしても物理的な重量は変わらないので、試行錯誤しながら最適な取捨選択を繰り返せば良いだろう。
参考までに、ぼくが世界一周中に使っていて便利だったアプリについて記事にしているので一応紹介しておく。
【番外編】語学力をアップさせる
主に英会話。旅をするだけなら中学レベルの英語で十分だが、現地での交流のためにはもう一段階ステップアップしておきたい。ぼくは出国3ヶ月前から英語教材とオンライン英会話を始め、2ヶ月間フィリピンのセブ島で語学を学んだ甲斐もあり、完璧とまでは言わないがESLはもちろん、ネイティブとの会話もできるようになった。
英会話は始めるに早い遅いもない。今すぐにでもできることをコツコツやっておこう。
最小限の時間で効率良く英会話力を向上させるには、
- 英単語と文法を詰め込む
- フレーズ・構文を覚える
- 実際に会話する
の手段を取れば良い。
大切なのは英語脳にすること。伝えたいことは常に英語で考えるように習慣づける。その点で、教材を使ってのディクテーションとオンライン英会話の相性が良い。
一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)やどんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)などを自習教材として使用し、1日に25分は実際にDMM英会話で実践する、という流れを続け、トライ&エラーを繰り返すうちに必ず話せるようになるはずだ。
DMM英会話は月額5000円でSkyapeレッスンを1日1レッスン(25分)受けることができるサービスである。予約は受講の直前でも可能で、24時間いつでも受講できるという便利さだ。2レッスン分は無料体験できるので試してみてから決めれば良い。
ある程度の英語力さえあれば、出発時は完璧でなくとも、海外を旅している間に自然と英語力は磨かれていく。
まとめ
最後にこれまでの準備事項をチェックリストにしておく。出発まで何度も確認して不準備のないようにしておこう。
- 日程とルートを決定する
- 予算を作成して貯金をする
- パスポートを発行する
- 予防接種のスケジュールを調整する
- 日本を出国する航空券を予約する
- ビザを申請する
- クレカ・国際キャッシュカードを発行する
- 海外旅行保険に加入する
- 各種手続きをする
- 旅アイテム・アプリを準備する
【番外編】語学力をアップさせる
1〜4は出発3ヶ月前までに。5〜9は出発1ヶ月前までに済ませておく。
以上、「世界一周や長期の海外旅行をする前にマストな10の準備とチェックリスト」を紹介した。
長期で海外に滞在する場合、「多少トラブルがあった方がワクワクする」気持ちも分からないでもない(ぼくも出発前はそうだった)が、身体に危険が起こったり、現地でお金が足りなくなることが現実的に考えうる以上、それはしっかりとした準備・対策をした前提が必要だ。そして、トラブルがあって困るのは当人だけでない。ただでさえ心配しているであろう、日本で待っている家族や友人を少しでも安心させることも旅に出る者の使命である。
この記事が少しでも手助けになればと思う。
Have a nice trip!
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