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【今更聞けない】オカネの歴史とビットコインが流行る理由

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”オカネ”は我々の生活にとって必要不可欠だ。労働によってオカネを稼ぎ、生活のためにオカネを払う。

 

現状、オカネは紙幣や硬貨のことを指す場合が多い。「目に見える形で」なんて形容されるくらいである。しかし、インターネットの発達以降はクレジットカードが発行され、電子マネーで買い物ができ、近年ではビットコインが注目を集めている。いつの間にかオカネは目に見えるものではなくなってしまうのだろうか。

 

オカネの歴史をたどり、なぜ今ビットコインが注目されているのかにフォーカスしてみる。

 

 

オカネの歴史:誕生から現在まで

物々交換、そしてオカネの誕生

文明が発達する以前、人々は物々交換によって生活してきた。経済活動とは言いがたいほどにシンプルだ。しかし物々交換にはもちろん支障がある。(1)レートの取り決めがあいまいで困難、(2)常に商品を持ち運ぶ必要がある、(3)肉や魚は保存が効かない、などである。互いの"信用"が確立していないため、特に(1)の理由は深刻だ。(この"信用"というキーワードが後に重要である。)

 

そこで誕生したのがオカネだ。といってもこの時点では貨幣としてのオカネではなく、穀物や布などがオカネとして使われていた。"オカネという概念"という言葉がしっくりくるだろうか。誰にとっても価値のあるモノ、そして保存できて持ち運べるモノ、というポイントが穀物や布をオカネとして存在させた理由である。オカネという概念が生まれたことにより、人々はオカネを指標に他人を信用することができるようになった。

 

貨幣の誕生

"オカネという概念"が誕生し、人々は積極的に取引を行うようになる。それに応じてしだいに文明は発達した。しかし、布や穀物などの"オカネ"は品質がマチマチで、依然として持ち運びにくい。そこで誕生したのが貨幣(コイン)だ。

 

様々なコインが広まったが、中でも広く流通したのがギリシャ・アテネのコインだ。流通した理由は、発行元(アテネ)がその品質を保証したからである。つまり、発行元が明らかで、均質なコインを保証したのだ。取引を行う2者とは別の第3者(発行元)への信用によって、貨幣としての価値が保証されていたというわけだ。

 

アテネの衰退、ローマ帝国時代へ

アテネはコインの流通によって経済が爆発的に成長し、人口も急増したが、貨幣の需要に供給が追いつかず、やがて破綻。そしてローマ帝国の時代が始まる。ローマ帝国は様々な価値の貨幣を生産し、発展を遂げた。しかしローマ帝国は"ある手"を出してしまう。それは「貨幣(銀)の純度を下げる」ということである。オカネが"オカネ"としての価値だけでなく、"モノ"としての価値も保証されていた時代から、人々が"モノとしての価値がないオカネ"を信用しはじめる時代に移ったのだ。

 

紙幣の登場、金融の扉が開く

"モノとしての価値"が必要ではなくなった貨幣は、やがて硬貨から紙幣へと姿を変えた。大量生産可能となったオカネ(紙幣)は、経済のスタイルすらを変えてしまう。金融である。1602年に世界初の株式会社が設立され、オカネを貸すことがビジネスとして確立したのだ。

 

オカネと金融の現在

金融を説明するには"銀行"の存在を避けられない。銀行は自らオカネを発行し、所有する金額以上のオカネを貸している。これは現在でも同じだ。そんな中、ぼくたち日本人が1万円札に1万円の価値があると思っているのは、銀行という中央機関が信用できるものであり、他のみんなも1万円札を1万円の価値として受け取ってくれるというある種の予測的信用によるものである。

 

つまりそれは、国や銀行が政策に失敗すれば、ぼくたちの所有するオカネは"オカネとしての価値"がなくなることを意味し、多くの人が国や銀行を信用せず日本円を手放し始めれば、日本国は破綻してしまうことを意味する(金融・経済については様々な見地があるが今回は簡略化している)。

 

ぼくは今年ベネズエラへ行ったが、国民は現地通貨を信用せず外貨を獲得しようとするため、ハイパーインフレが起こり国内の経済は破綻していた。近年ではギリシャやアルゼンチン、ジンバブエなども同様だ。

 

 

これからは何を信用すればいいのだろう

国民が盲目的に国や銀行を信用していればいいが、いつか破綻してしまうかもしれない可能性がある中で、ぼくたちは何を信用すればいいのだろう。そこで注目を集めている1つが、ビットコインという経済システムではないだろうか。

 

ビットコインは、信用できる第3者を必要とせず、参加者同士のP2Pネットワークにより貨幣のやりとりができるシステムを提供する。国への信用は関与しないので、ビットコインを所有・利用することがより自由である点で2008年以降注目されている。そのシステムは画期的で非常におもしろく、かつ合理的だ。この時代に注目されている理由に納得できる。詳しく知りたければ以下のソースを調べてみるといいだろう。

 

国が破綻してから、銀行が潰れてから、ではオカネは返ってこない(実際は返ってくることもあるが説明難しいから省略)。ぼくたちは高い情報感度と即座に行動に移せる知識を付けておかなければならない。結局信じられるのは自分自身である。

 

ビットコインについての参考資料